下痢
時間や場所を問わず突然やってくる下痢に苦しめられた経験を持つ人も多いのではないでしょうか。下痢はたいていの場合は数日程度で改善しますが、嘔吐や発熱、腹痛を伴なったり、症状が長引く場合は注意が必要です。特に出血(下血や血便)がみられたら放置してはいけません。
下痢を引き起こす原因は大きく分けて2つのタイプがあります。
一つは食べ物による腸の水分吸収の低下です。浸透圧性下痢と呼ばれるもので基本的には食べ物が関係しています。甘いものや脂っこい物のとり過ぎ、アルコールやコーヒー、炭酸飲料の過剰摂取も原因になります。もう一つは分泌性下痢・運動亢進性下痢と呼ばれるものです。細菌・ウイルス感染がこれに当てはまります。また潰瘍性大腸炎、クローン病などの炎症性腸疾患、甲状腺機能亢進症などホルモンの疾患、自律神経と密接な関係の過敏性腸症候群も当てはまります。そのほか重大なのが、大腸がんで狭窄が認められる場合も下痢をきたすことがあります。発熱、腹痛、血便、体重減少などがみられるときは医療機関を受診しましょう。
考えられる疾患
診断法
まずは症状の発症時期や契機など詳しく問診します。腹部所見診察の上、必要に応じて、大腸内視鏡検査、腹部超音波検査、レントゲン、採血などの検査をします。