胆のう・胆管の主な病気
胆のうは、胆汁を一時的に貯めて濃縮する袋状の臓器です。胆汁は肝臓で生成される黄褐色のアルカリ性液で、食べ物とまざりあって脂肪の吸収を助ける働きを持ちます。胆管はその胆汁が通る管で肝臓と十二指腸を繋いでいます。長さは約10~15cmほどで太さは0.5~1cm程度のものです。
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胆石症
胆汁の成分が固まって石状になり、胆のうや胆管に溜まる病気です。特にみぞおちや右の肋骨の下あたりに痛みを生じやすく、耐え難い激痛を伴う胆石発作を招きます。一方で、半数以上の方は無症状とも言われています。日本人においては約5%の人が胆石を持っているとも推定されており、女性・肥満・中高年の方に多いとされています。症状がない場合には経過観察をしますが、胆石発作や炎症が生じている場合には基本的には腹腔鏡手術が第一選択となります。
胆のう炎
胆石などが原因で胆汁に感染が起きることで炎症を招きます。激痛に襲われるだけでなく発熱や黄疸といった症状を伴います。放置すると生命にも関わるため、緊急手術が必要です。診断には超音波やCTを用います。胆石や胆のう炎がわかり、手術が必要と判断された場合には提携の医療機関にご紹介いたします。
胆のうがん
胆石を合併するケースが多いですが、症状が乏しいため発見時にはかなり進行した状態になっていることが多いです。早期発見には定期的な超音波検査などが有効です。
胆管がん
胆のうと同じく、症状が出にくいため早期発見が重要です。症状が出る際には黄疸が現れることが多いですが、その段階ではかなり進行した状態と考えられます。